今年後半にあった出来事をもう一つ紹介させていただきます。
鳴門市役所人権推進課に勤めるKさん(阿波高時代の教え子)とのご縁から、
10月15日(土)13:30~15:30、鳴門地域地場産業振興センターで行われた
「第18回鳴門市人権セミナー」の講師を務めました。
60余名の方々が聞きに来てくださいました。
お忙しい中、貴重な時間を割いて
人権についての研修をされるという
その高い意識には頭が下がります。
「感性でとらえる人権」というテーマで話をさせていただきましたが、
その骨子は下のようなものです。
1 どうすれば人権を大切にできるか ―どうすれば人間存在のすばらしさを感じられるか
2 作品集「郷愁 ―こころのふるさとを求めて―」について ―時間と永遠について
3 教員時代に実践した人権教育
①特別活動
②美術の授業「自然と人間」
③人権授業「どうしたら差別意識をなくせるか」
4 「本当の自分」を見出すことが「人権」を大切にすることにつながる
5 ビデオ作品「For My Parents」
3-③の部分ですが、
教員時代の授業内容の紹介として、15分ほどですが、
静かな音楽を流してリラクセーションを図り、
来てくださった方々がそれぞれに
ご自分の心の奥にある「なつかしい場所」を探る時間をとったりもしました。
「差別意識」というものは
「自分」というものの「絶対的価値」を認められないことに起因し、
「他者」と比較することで自分の(相対的)価値を確かめようとするところから
生じるものだと思います。
そして、誰の中にもある 「心のふるさと」―「真我」に触れることができれば、
「差別意識」は不要となり、一瞬にして消えるものだからです。
でも、内容を盛りだくさんにしすぎて、
最後にお見せするべく準備していたビデオ作品「For My Parents」は
時間切れで発表できませんでした。
けれども、
「絵や音楽などを通して今までに学習したことのない人権について学ぶことができました。」
「帰るところをつくるために、子どもには幸せな子ども時代を過ごさせてやれるようにしないといけないと思いました。」
「ふるさとは自分の中にあるという言葉が印象に残りました。自分に目を向ける久々の機会になってよかったです。これからの人生、辛いときに思い出せるといいなと思います。」
「差別は自分の心次第なんだ。あたたかい絵に感動した。」
「少しの時間であったが静かに自分について考える、というか本当の自分を自分の中に見つけに行く時間が持てたことがよかったと思う。」
「難しい言葉を並べたセミナーでなく、美術作家ということもあって感じることから人権を考える、新しい考え方だと思いました。良かったです。」
「楽しいセミナーでした。人権問題のよくわからないセミナーもありますが、今日は人間らしさみたいなことがわかったような気がします。」
「今ある自分、自分の家族を大切に、毎日を見つめ直してみようと考えさせられる貴重なお話でした。」
等々というご感想もいただき、
不慣れではありましたが、
やらせていただいてよかったと思いました。
貴重な機会をいただいたKさん、鳴門市人権推進課の皆様、
聴覚障害がある方々のために話を文字にしてOHPで伝えてくださったボランティアの皆様、
ケーブルテレビで放映してくださったケーブルテレビ鳴門の方々、
お忙しい中ご参加くださった皆様、
本当にありがとうございました。
会場後方には2つの3D作品と原画を展示し、
来てくださった方々に見ていただきました。