花巻への旅 2日目 7/12(月)

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宮沢賢治記念館

 

 

私はこれまでも3度花巻を訪れましたが、

いつもまず第一に行くところが、宮沢賢治記念館です。

賢治さんの世界、生涯、遺物等が展示紹介されており、

行くたびに何らかのインスピレーションをもらうことができます。

静かな館内には時々「星めぐりの歌」「種山ケ原」「精神歌」などが流れ、

心が自ずと深いところに向かいます。

 

このたび花巻にはスケッチをするのが目的で来たわけですが、

やはりまずは宮沢賢治記念館に行こうと思いました。

 

記念館は新花巻駅のほど近く、

花巻市街地の北東にある胡四王山の中腹にありますが、

花巻駅からバスで17分、

バス停から歩いて登って10分というところです。

 

でもバスは1~2時間に1便くらいしかなく、

時間が合わなかったので、タクシーで行くことにしました。 

 

旅館の前でタクシーを待つ間、

ぼんやり曇り空を眺めているとき、

(このころは各地で集中豪雨による被害が続出している時期でした。)

「あっ宮沢賢治さんがいる!」と思いました。 

 

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花巻に来ると、こんなものまで宮沢賢治さんに見えるから不思議です。

 

 

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なんとなく似てませんか?(右は「林風舎」で買ったしおり)

 

 

 

 

 

 

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宮沢賢治記念館入口にある「よだかの星」のモニュメント

 

 

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ガラスでできた「疾翔大力像」(1991年撮影)

(「疾翔大力」とは童話「二十六夜」に出てくる梟の菩薩)

これを作ったのは徳島出身の由水常雄さん(歴史研究者、ガラス工芸家)です。

 

記念館のベランダからは、

北上川が流れる雄大な景色が展望できます。

ここでその風景をスケッチさせてもらいました。

 

 

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「展望 宮沢賢治記念館より」B5(スケッチに後に水彩,パステルで色をつけたもの。)

 

 

さて、今年6月に開いた徳島県立文学書道館での展覧会のとき、

案内状とともに昨年刊行した作品集も

宮沢賢治記念館宛に送らせていただきました。

案内状には、立体作品「セロ弾きのゴーシュ」が使われていましたし、

作品集の中には「宮沢賢治の世界」という章も設けてあったからです。

その後、賢治さん関係の2つの作品を

新たにポストカードにしましたので、

 

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受付の方にお渡ししてから、

山の下にあるイーハトーブ館に向かいました。

 

 

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イーハトーブ館は

宮沢賢治学会イーハトーブセンターの活動拠点で、

展示場、ホール、売店、喫茶、図書室、講義室があります。

 

 

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図書室

 

 

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ここにも送らせていただいた私の作品集を

図書室で見つけることができ、とてもうれしく思いました。

 

 

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展示場では

「安斉重夫・鉄による賢治作品彫刻展 イーハトーブファンタジー」

が開かれていて、大きな刺激を受けました。

 

売店には

賢治さんグッズや本もたくさんあって、

ここでもたくさんインスピレーションをもらえました。

「風の又三郎」「月夜のでんしんばしら」「注文の多い料理店」

のお話の情景が次から次へと浮かんできて、

絵にしてみたいと強く思いました。

 

後に旅館でいくつもイメージスケッチをしましたが、

そのうち作品にしたいと思っています。 

 

 

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そのときのイメージスケッチをもとに制作中の「月夜のでんしんばしら」

 

 

 

ここで14:00頃、遅い昼食をとった後、

近くにある「童話村」へ行きました。

 

ここは1996年、

宮沢賢治さんの生誕百年の年に建てられた施設だそうで、

私は今回初めて訪れました。

 

 


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入口は銀河ステーション。

 

 

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広大な敷地に、妖精の小径、山野草園があり、

 

 

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「賢治の学校」という建物の中には

童話の世界が表現されていました。

 

中でも「セロ弾きのゴーシュ」「注文の多い料理店」のジオラマは

とても参考になりました。

 

 

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「賢治の教室」(ログハウス7棟)では

童話に登場する「植物」「動物」「星」「鳥」「石」について

学ぶことができるようになっており、

これらも童話を絵にする上ではとても参考になりました。

 

閉館時間の16:30までここで過ごし、

市街地まで歩いて帰ろうと思いました。

 

1991年に初めて花巻に来たとき、

妻といっしょにイギリス海岸、そして花巻駅まで歩いたことがあり、

途上の風景が、徳島のものと全く違う、花巻ならではのすばらしいものだった 

という思い出があるからです。

 

この日は一日曇り空でしたが、

歩き始めると、雲間から日も差し込んで、

美しいイーハトーブを満喫。

道々どんどん描きたくなって

7枚くらいスケッチをしました。

 

 

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道ばたの畑のあぜ道に入って(上のような場所を)

スケッチしているとき、

宮沢賢治記念館職員のIさんより

お電話をいただきました。

 

ちょうど私がスケッチをしていたとき、

車で通りかかられたそうで、

記念館に着いて受付の方から

私の絵はがきを見せられ、

お送りしていた作品集のことを思い出して

お電話をくださったということでした。

「よろしければ明日も是非」とお招きをいただき、

その後スケッチを続けながらわくわくした幸せな気持ちに浸りました。

 

 

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安野橋のふくろう

 

特に前回印象に残っていた安野橋からの風景は

今回もすばらしく、何枚もスケッチをしました。

 

 

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スケッチをもとに現在制作中の「猿ケ石川 安野橋より」2点(パステル・紙)

 

 

それからしばらく歩いて、日の暮れる頃、

前に来たときにはなかった

大きなショッピングモールに行き着きました。

 

 

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何年か前にできたという「銀河モール花巻」

 

ここで夕食をとり、買い物をしましたが、

さすがに疲れたので、ここから旅館まで(5~6㎞くらい)は

タクシーで帰りました。

 

次回に続く) 

 

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