2008年11月アーカイブ

新作「春夜の朧」

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「春夜の朧」 2008年作 水彩,パステル・紙 41.0×30.6 cm


一昨日仕上げた作品です。


と言っても、また手を加えるかも知れません。


作品の仕上げがいつになるのかというのは、
なかなかわからないものです。


制作を進めるうちに、
そろそろ筆を置いてもいいかな、というときは
自然に訪れるものですが、
私の場合、そこで一旦額に入れてみます。
するとまた、ここに手を加えたらいいな、
というところが見つけられたりします。
そして額から出したり入れたりして、
しばらく手を加えていくことが多いです。


この作品は、まだ額に入れる前の状態です。

一つ目小僧出現!

昨夜、我が家に一つ目小僧が出現しました。


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...と、これは二男 SION (と私)の労作。

 

10月の下旬頃、SION(幼稚園年長組)が、
「一つ目小僧のお面を作りたい」と言い出しました。 そして...

 


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こんな下絵を持ってきました。

 

どんなものを構想しているのか尋ねながら、
いっしょに作り始めました。

 


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主に週末の作業で、
厚紙の帯で形を作り、新聞紙片を貼った上に白い紙片を貼りつけ...

 


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作り始めてから約1か月後の昨日、やっと色塗りまでこぎ着けました。

 


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やっと完成!

でも、SIONは、ほんとはハロウィンに間に合わせたかったのだと
あとでわかりました。

 


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みんなに見せに行きます。

 


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長男SUBARUもかぶって...

 


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ひとしきり遊んだあと、
お面の前で踊ってよろこぶSION。

 


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「ばんざい!」

 


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お面を見つめて満足げなSION。
思っていたとおりのものになったようなのです。

こんなに喜んでくれて、
一緒に作った甲斐がありました。

本当に、子どもが喜んでいるところを見るのは、
親にとっては涙が出るほどうれしいことです。

高齢になった両親のことで
何かと心配する私ですが、
親を喜ばせる一番のことは、
何よりも私が幸せでいることなんだなあ...
とも思いました。

絵画教室の野外授業

おととい、11月18日(火)、
絵画教室の風景画実習で、私の大好きな場所―
鮎喰川と飯尾川が合流するあたりの土手に出かけました。

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予定していた15:00直前に、
朝から降っていた雨が上がったものの、
とても寒くなりました。

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でも、すばらしい景色です。


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生徒さんはHさん一人。

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寒いので、短時間でスケッチして、あとは写真撮影。
帰って写真を見ながら制作することにしました。

でも、その場で少しでも描いておくと、
写真だけ見て描くよりもずっと描きやすいものです。

やはり自然はインスピレーションの源であると、
外で描くたびに再認識させられます。


もう30年ほど前、大学のときに夢の中に出てきた言葉を思い出しました。

「汝ラ風ノ中カラ拾ヒシモノヲ持チ寄レバヨイ」
というのです。

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私はこの場所をスケッチし、帰って着彩しました。

そのまま作品にしていけたら、と思っています。

幼稚園のバザー

11月14日(金)、
子供がお世話になっている白うめ幼稚園で
バザーが開催されました。

私は、先日幼稚園に寄贈させていただいた作品
「真昼の園庭」のポストカードを作って出品。

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バザーでの特別価格だったとは言え、
事前にはPOPの作成などの準備、
当日もていねいに紹介いただいた上販売してくださった
先生方、PTA保護者の皆様のおかげで、
用意していた233枚は完売でした。

新作「線路沿いの道」

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「線路沿いの道」 2008年5~11月作 クレヨン,水彩・紙 33.7×21.3 cm

近所の蔵本駅辺りを描いたものです。

新作「夜の路地裏」

新作を紹介いたします。 

 

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「夜の路地裏」 2005~2008年作 水彩,クレヨン,パステル・紙 15.2×14.0 cm

 

 

やはり、小さな頃の思い出です。

 

近所の蔵本の町には、南北に延びる3本のメインストリートがあります。

その昔は、東の通りが一番にぎやかだったのですが、

「中央スーパー」ができた1966(昭和41)年頃にはまん中の通り、

そして1970年代以降は西の通り... というように、

活気のある場所にも移り変わりがありました。

その「中央スーパー」(現「ギフトプラザかわの」)の場所には、

昔、映画館「平和劇場」がありました。

後に平和劇場は西の通りに移り、「ドルビー平和」「アタック平和」となり、

2年ほど前に閉館となりました。

 

さびしく思っていましたが、

一昨日、その映画館の空間を生かしたカフェ・シネアルテができ、

昨日妻とお昼に行ってきました。

詳しくはまた妻がブログに書くと思いますが、

とにかく映画館の空間の復活を喜び合いました。

 

ところで、昔の「平和劇場」は本当になつかしい場所で、

1964(昭和39)年に「モスラ対ゴジラ」が上映されたときなどは、

映画館前の看板に貼り出されるスチール写真を写生に

祖父と一緒に行ったことなどが心に残っています。

映画館前に座り込んでモスラやゴジラの絵を描く幼稚園児に

映画館のおばさんたちは親切に接してくれたなあ...

などといろいろ思い出されます。

 

その「平和劇場」の入口あたりから

西の通りにつながる路地が(そこから3本に分かれて)ありました。

映画館のすぐ西には散髪屋さんがあったり、

小さな時計屋さんや、お好み焼き屋さんがあったり、

という路地でした。

メアリー・ポピンズに出てくる不思議な路地を思い出させるような、

なつかしい路地でした。

 

写真など、何も残っていませんが、

その路地を思い出しながら描きました。 

 

 

作品の寄贈

昨日、11月10日(月)、

子どもたちがお世話になっている白うめ幼稚園

私の作品を寄贈しました。

 

園長先生はじめ先生方も喜んでくれて、

私もとてもうれしい気持ちになりました。

 

 

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「真昼の園庭」 2008年作 油彩・板 30.0×73.1cm

 

 

幼稚園運動場の一画を描いたものです。

 

白うめ幼稚園は、豊かな自然に囲まれた落ち着いた環境にあり、

子どもたちはのびのびと過ごせています。

しかも温かくていねいなご指導をいただき、

子どもたちも妻も私も大好きな場所になっています。

 

長女が入園した1997年からお世話になっており、

絵の場所は、前からずっと描きたいと思ってきましたが、

今年やっと実現しました。

 

4月の真昼。

若くてかわいらしい命の力あふれる空間です。

 

今お世話になっている二男も来年3月には卒園...

ちょっとさびしくなるだろうなあと思うこの頃です。

 

新作「八幡さんへ」

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「八幡さんへ」 2008年作 水彩・紙 15.5×18.4 cm

 

 

これも思い出を描いたものです。

 

私の家は徳島駅から2駅目くらいの場所にありますが、

子どものころは周りにほとんど家もなく、

とてものどかなところでした。

 

裏庭の生け垣の隙間をくぐるとれんげ畑があって、

小さな川を隔てて八幡神社があります。

 

川には細い石の橋があって、

それを渡って裏側から神社に遊びに行きました。

 

祖母はよく、砂糖入りのきな粉をかけたおにぎりを作ってくれて、

神社で食べるのが私たちの楽しみでした。

 

これは最高のごちそうだったなあと、今思います。

 

あちらの世界で再会できたら、

祖母はまたきな粉のおにぎりを食べさせてくれるだろう、

などと思ったりもします。

 

そしてそう思うと、こみあげてくるような気持ちになるのです。

 

 

新作「母に負われて」

新作をご紹介いたします。

 

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「母に負われて」 2005~2008年作 木炭,水彩,パステル・紙 19.2×16.9 cm

 

 

小さい頃、母はよく私をおんぶしてくれました。

そうしてよく外を歩いたといいます。

近所の地理もまだよくわからなかった頃、

私をおんぶして歩くうちに、

帰り道がわからなくなったことがあったそうです。

私の家の前には、当時製糸工場の廃墟があり、

大きな煙突が残っていました。

その煙突はどこですかと、人に聞きながら帰り着いたといいます。

 

ほんとうに小さい頃のことなので、

記憶が残っているはずはないのに、

心の中には、そのときの空の色はこんな感じで、

町の雰囲気はこんなふうで...

というようなものが確かにあるのです。

 

 

鷺の降臨

昨日の夕方、

アトリエでデスクワークをしていると、

目の前の窓を何か大きなものがよぎったような気がしました。

カラス?と思って外を見ると、

何と隣の家の屋根に降臨した鷺でした。

 

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聖霊降臨ならぬ、鷺の降臨です。

聖霊の象徴の一つは、鳩ですが、

これは天と地をつなぐものという意味からそうなっている、

という話を聞いたことがあります。

そういう意味では、鳩だけでなく、すべての鳥が

聖霊の象徴になりうる、とも聞きました。

 

そんなことも思い出して、

小さな出来事ですが、

何かの徴しのようにも思えて、なんだかうれしくなりました。

 

毎晩訪れる動物たちのおかげで

音楽家として成長した「セロ弾きのゴーシュ」を思い出したりもしました。

 

このあと、鷺は屋根の上を歩いていき...

 

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しばらく屋根のてっぺんにとどまってから、


 

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飛び立っていきました。

 

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新作「帰ろう」

7月の個展以降にできた作品をご紹介したいと思います。

来年7月頃に出版を予定している画集の

最初に載せる作品です。

 

 

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「帰ろう」 2007~2008年作 水彩,色鉛筆・紙 19.3×15.2cm(楕円)

 

 

 

画集のタイトルは

「 郷愁 ―こころのふるさとを求めて ― 八木和彦作品集 」

にしようと、今は思っています。

 

「帰ろう」「あそこへ帰っていこう」という言葉で始まる作品集...

その全体の内容を集約したような作品にしたいと思いました。

 

登場している人物は、小さい頃の私と母。

帰ろうとしているところは、

もちろんなつかしい我が家ですが、

心の奥にあるほんとうのふるさと―宇宙意識―神と言ってもいいかもしれません。

 

私の来世観を表したものでもあります。

 

 

画集原稿改訂版の完成

 

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今日のアトリエの窓。

カイズカイブキの木が見えます。

幼い頃、私は、このような木々の枝葉の向こうに、

何か別の世界への入口があるように感じていました。
 

 

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私が幼い頃から家にあった十字架です。

窓辺の十字架は、

若い頃よくモチーフにしました。

 

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今日昼頃、やっと画集の原稿(改訂版)の

プリントアウト作業を終えました。

 

7月の個展でも、画集の原稿は見ていただきましたが、

そのときは未完成作品が30以上あり、

しかも描き始めてもいない作品も4~5点ありました。

 

今では未完成作品は23点。

しかも大分描き進められています。

 

画集原稿の作成に伴って、

今、制作の方も調子が出てきています。

 

この調子でいけば、画集に載せたい作品は、

年内か、遅くとも来年1~2月には完成できるのではないかと思います。

 

描きながら集中して、内なる世界に入り込んでいくのは

楽しいものです。

 

ただ、集中しすぎると、夜に眠れなくなってしまうのが

玉にきずです。

 

 

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