花巻への旅 1日目 7/11(日)

11:00前に東京駅発、14:00前にはJR花巻駅に着きました。

 

前回花巻に来たのは1993年でしたから、もう17年も前。

その頃とは変わって、花巻駅周辺が整理され、

すっかり今風になっているのを見て、

少しさびしく思いました。

 

まずは観光案内で地図をいただいてから

駅のすぐ近くにある「林風舎」へ...。

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「林風舎」は宮沢賢治さんの弟・清六さんのお孫さんである

宮澤和樹さんが経営する宮沢賢治グッズ販売店兼喫茶店。

外観も内部もすばらしい建物で、

創作のためのインスピレーションをたくさんもらえる場所です。

 

花巻駅周辺の新たに整備された一画にあるのですが、

モダンでもありなつかしくもあるデザインで、

この花巻の地が、宮沢賢治さんの目指した

真のイーハトーブ(ドリームランドとしての岩手県)となるための

新たな可能性がここにあるように思いました。

 

ちょうどこの日は2階喫茶室でコンサートがあるということで、

歩いて5分ほどの宿、御宿 玉川でチェックインを済ませてから

聴きに行きました。

 

 

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杉本摂子さんと「くるみ」の皆さんによるコンサート。

 

イタリア歌曲を中心とし、朗読や宮沢賢治さん関連のエピソードも交えた

すばらしいコンサートでした。

 

ジェルソミーナの歌(フェリーニの映画「道」のテーマ)や、

もの悲しくもやさしくなつかしいイタリア歌曲を聴いていると、

何故か妻や子どもたちの顔が浮かんで、

これら家族ができたことが奇跡のように思われ、

こみあげてくるものがありました。

 

会場正面には肖像画があって、

すぐそばで宮沢賢治さんが見守ってくれているようにも感じました。

 

コンサートの後、オーナーの宮澤和樹さんにご挨拶しましたが、

徳島県立文学書道館での展覧会の案内状といっしょに

不躾にも送りつけた私の作品集のことを覚えていてくださり、

「花巻にいる間に是非また来てください」と言ってくださいました。

 

芸能や文化の拠点ともなって

宮沢賢治さんを慕う人々が集う「林風舎」は

宮沢賢治さんが作ったコミュニティー「羅須地人協会」が

復活したかのようにも感じられました。

 

 

 

その後、市街地を散歩しました。 

 

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市街地の中にも、まだこんななつかしい雰囲気が残っている

花巻の魅力をしみじみ味わいました。

 

けれども、古いものばかりでなく、

新しくできたところで、

とても惹かれる一角がありました。

 

 

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昔ながらの商店街に脇道があり、

不思議な空間につながっていました。

 

 

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道の両側に、彫刻作品のあるニッチのような空間が照明で浮かび上がり、

そこは別世界への通路のよう...。

 

後で調べてわかったのですが、

これは2004年に完成した「大堰川プロムナード整備事業」の一環として

できた空間だったのです。

 

 

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これは市街地を貫流する大堰川が

コンクリートで覆われた川となっていたのを、

花巻市新発展計画で

自然型の護岸として本来の川らしい川に再生させ、

河川沿いに歩行者道を整備する、というものです。

 

後日このプロムナードをすべて歩いてみましたが、

植生を考慮した高品位なデザインが凝らされ、

すばらしい空間になっていると感じました。

 

 

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地元の方々の評価はよく確かめらませんでしたが、

街の中にある、もうひとつ内なる空間、という感じで、

宮沢賢治さんの故郷だからこそできた

すばらしい事業であると思いました。

 

 

 

 

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さて、その近くに賢治さんが足繁く通ったと言われる

やぶ屋」というそば屋さんがあり、

その日の夕食はここでとりました。

 

賢治さんの注文は、決まって天ぷらそばとサイダーであったといいます。

 

 

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私はサイダーではなく、ビールをいただきました。

 

次回に続く)

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