新作を紹介いたします。

「夜の路地裏」 2005~2008年作 水彩,クレヨン,パステル・紙 15.2×14.0 cm
やはり、小さな頃の思い出です。
近所の蔵本の町には、南北に延びる3本のメインストリートがあります。
その昔は、東の通りが一番にぎやかだったのですが、
「中央スーパー」ができた1966(昭和41)年頃にはまん中の通り、
そして1970年代以降は西の通り... というように、
活気のある場所にも移り変わりがありました。
その「中央スーパー」(現「ギフトプラザかわの」)の場所には、
昔、映画館「平和劇場」がありました。
後に平和劇場は西の通りに移り、「ドルビー平和」「アタック平和」となり、
2年ほど前に閉館となりました。
さびしく思っていましたが、
一昨日、その映画館の空間を生かしたカフェ・シネアルテができ、
昨日妻とお昼に行ってきました。
詳しくはまた妻がブログに書くと思いますが、
とにかく映画館の空間の復活を喜び合いました。
ところで、昔の「平和劇場」は本当になつかしい場所で、
1964(昭和39)年に「モスラ対ゴジラ」が上映されたときなどは、
映画館前の看板に貼り出されるスチール写真を写生に
祖父と一緒に行ったことなどが心に残っています。
映画館前に座り込んでモスラやゴジラの絵を描く幼稚園児に
映画館のおばさんたちは親切に接してくれたなあ...
などといろいろ思い出されます。
その「平和劇場」の入口あたりから
西の通りにつながる路地が(そこから3本に分かれて)ありました。
映画館のすぐ西には散髪屋さんがあったり、
小さな時計屋さんや、お好み焼き屋さんがあったり、
という路地でした。
メアリー・ポピンズに出てくる不思議な路地を思い出させるような、
なつかしい路地でした。
写真など、何も残っていませんが、
その路地を思い出しながら描きました。